新型コロナウイルスによる感染症、COVID-19 による2 年近くに渡るパンデミックの状況下で人々の生活様式が大きく変化している。日本生産性本部が発行している「レジャー白書 2021」によると、2020 年の余暇市場は55 兆2,040 億円で、前年比23.7%の減少となっており、スポーツ部門、趣味・創作部門、娯楽部門、観光・行楽部門の4 部門すべてにおいて減少となっている。その中にあってもコンテンツ配信は巣ごもり消費で大きな伸びを見せるなど、エンターテイメントはCOVID-19 パンデミックの影響により最も大きく変化しているものの一つといえる。本稿では、COVID-19 パンデミックの影響を大きく受けている国内エンタメ業界の技術動向を探る。
Read More太陽電池は1954 年にアメリカのベル研究所でシリコン製の太陽電池が発明され、1958 年に人工衛星の電源として搭載されたのが太陽電池の黎明期であり、そこから現在に至っては利用される材料に応じて大きく 3 種類に発展し、さらに細かくは数十種類の太陽電池があり、それぞれについて世界中で研究開発が行われている。リコー[7752]が2023 年に有機薄膜型太陽電池の量産を始める事がニュースになった。また、シャープ[6753]は発電効率の高い太陽電池の開発を発表しており、太陽光のエネルギーを電力に変換する効率が32.65%で、複数のセルを組み合わせた太陽光電池としては世界最高という。
Read More2012年にGoogleの深層学習技術がネコの画像を認識した。その後の改良により2015年には機械による画像認識力が、人間による認識を超え、AIの登場が現実的となった。更に追い打ちをかけたのが、2018年10月に現れたBERT (Bidirectional Encoder Representations for Transformers) で、自然言語処理・理解において一部ではあるが、人間を超えたと言われている。 以前にもLSTM、seq2seqなどの深層学習を利用した優れたシステムが存在したが、一般に自然言語処理・理解においてゲームチェンジャーと言われるのはTransformerから始まるBERTである。
Read More近年、情報技術の発展とともに、データ量が爆発的に増大しており、これらのデータを人間が読み解いて、より良い意思決定や行動に活かそうとする動きが活発である。しかし、人間の情報処理能力には限界があるため、データや数値の単純な羅列では知見を得ることは難しい。そこで、人間の知覚の中でも多くの情報量を占める視覚を刺激する「データ可視化」は重要な技術の1つであろう。そのような背景から、弊社では、『世界に氾濫する情報から「知」を創造する』というミッションを掲げ、2006年の創業からデータ可視化・分析アルゴリズムを提案・活用し、様々なクライアントの戦略立案や意思決定を支援してきた。
Read More医療技術は日々進歩しており、昔は不治の病とされた病気も現代では治療可能となり、近年のコロナウイルスのパンデミックの沈静化にも大きく貢献している。一方、ガン分野でも医療技術は日々進歩しているが、一部のガンについては未だ十分な治療効果を得られていない。ガンの治療手段である、「放射線療法」(光線による治療を含む)ではアルミノックスTM治療といった新規治療法が承認され、話題となっている。本レポートでは、放射線治療(光線による治療を含む)に関する特許を大局的に俯瞰する事により、放射線治療における技術動向を整理した。本レポートでは、日本国内で医薬品・医療機器生産額が特に多い上位3都道府県 (2019年時点。静岡県、栃木県、埼玉県) で出願された特許を俯瞰する事により、各地域における中心技術分野の違いを大局的に整理した。
Read MoreCOVID-19による2年近くに渡るパンデミックの状況下で人々の心理面に大きな影響を与えている。過去発行のレポートでは、孤独や親子関係を中心に心理的問題が重大化していることを示した。また、こういった心理的課題への対処法として、ソーシャルロボット導入、心理的レジリエンスの強化、非専門家によるメンタルヘルスケアなどが挙げられた。本稿では、人間とのコミュニケーションを主眼に置いたロボット、「ソーシャルロボット」に係る技術開発の動向を概観し、ソーシャルロボットが孤独等の心理的課題を解決するツールとなり得るのかどうか検討する。また、ソーシャルロボット開発における日本の立ち位置についても考察する。
Read Moreカーボンニュートラルは二酸化炭素による地球温暖化防止に対する取り組みであり、各国で目標を掲げ取り組みを活発化させている。日本では、2050年にカーボンニュートラルを目指す宣言をし、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」を経済産業省を中心に策定している。二酸化炭素の削減のためには、そもそもの発生量を減らす以外に、発生したCO2を回収することが必要となる。そこでCO2回収に係る技術のうち、CO2の吸収や貯蔵に係る技術に着目した。日本国内での技術開発動向を把握するために、日本国公開特許公報をリソースとし、その開発推移や主要なプレイヤーについて分析を行った。
Read More日本における超高齢社会が進んでいる。これは、①少子化の進行による若年人口の減少と②死亡率の低下に伴う平均寿命の延伸の大きく2つが原因であり、①については、国を維持していくために解決すべき大きな問題である。②については、栄養価の高い食事を子供のころから摂れることが死亡率の低下に貢献している。近年この「食」に関して「フードテック」という大きな動きがある。その領域としては、大豆肉や昆虫食といった代替フードからUber Eats、調理アプリなどのソフトウェアまで多岐に渡る。本レポートでは、「食」に関するビジネスモデル特許に限定し、VALUENEX Radarによる俯瞰解析で明らかにしていく。
Read More 現代社会において、育児の効率化に対するニーズが高まっている。そうした背景から2016年に米国で開催されたCESでは新しいテクノロジーのジャンルとして“ベビーテック”が紹介された。ベビーテックとは、Baby(赤ちゃん)とTech(テクノロジー)を組み合わせた造語であり、妊娠から出産、産後の母親、新生児から未就学の子どもを主軸として、育児と保育に携わるすべての人を支えるITサービスと製品の総称を意味するジャンルである。
当レポートでは国内におけるベビーテックの技術的広がりを把握しつつ、新生児や幼児など特定の成長段階で着目されている技術や、近年に盛り上がりを見せる技術分野について把握していく。