近年、Podcastという音声メディアの人気が高まってきている。Podcastとは、インターネットを通じて音声配信を行う、インターネットラジオの1つの形態である。注目されている理由の1つとして、「ながら聴き」をすることができ、現代人の日常生活に入り込みやすい点が挙げられるだろう。また、WIREDの記事で「Podcastは現代の公共圏である」とも主張されているように、個々人の多様な考えや知識が本人の声で発信されることで、親近感や共感を得やすい点も特徴であろう。今回はそんなPodcastに関する研究動向について、学術論文を広く分析すると共に、論文情報以外からも日本におけるPodcastを巡る社会動向を調査した。なお、研究動向については、エルゼビア社が提供する抄録・引用文献データベースScopusを用いて関連論文を収集し、俯瞰解析による調査を行った。
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2020年公開のレポートにて、Phase2として印刷業界をピックアップして近年注力している技術領域の探索を行った。そして今回はPhase3として製紙業界をピックアップ。前々回まとめた製紙業界の現状把握を振り返ると、主要3社である王子ホールディングス(3861)・日本製紙(3863)・大王製紙(3880)において、開発技術に大きな違いは見られなかった。しかし、レンゴー(3941)は段ボールに代表される板紙関連、北越コーポレーション(3865)は洋紙関連の技術に注力しており、技術開発の差異が見られた企業もあった。そのため、今回は製紙業界において近年注力している技術領域を探索することによって、各企業における差別化要素を探索し、今後の業界の方向性を確認することとした。
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新型コロナウイルスによる感染症、COVID-19 による2 年近くに渡るパンデミックの状況下で人々の生活様式が大きく変化している。日本生産性本部が発行している「レジャー白書 2021」によると、2020 年の余暇市場は55 兆2,040 億円で、前年比23.7%の減少となっており、スポーツ部門、趣味・創作部門、娯楽部門、観光・行楽部門の4 部門すべてにおいて減少となっている。その中にあってもコンテンツ配信は巣ごもり消費で大きな伸びを見せるなど、エンターテイメントはCOVID-19 パンデミックの影響により最も大きく変化しているものの一つといえる。本稿では、COVID-19 パンデミックの影響を大きく受けている国内エンタメ業界の技術動向を探る。
Read More2017年9月アップルからiPhone8・8Plusが発売された。11月に発売が予定されているiPhoneXも含めると様々な新機能が搭載されている。新機能のひとつ、ワイヤレス給電の分野への参入に挑んだ日本企業がいる。大手重電メーカーとして知られるダイヘンだ。同社は高周波電源を中心とした各種技術を組み合わせることでワイヤレス給電分野への参入を果たした。ダイヘンは大出力の給電ができるようワイヤレス給電用の高周波電源の開発をスタート、2014年に研究用電源システムを発売、2016年には無人搬送台車用ワイヤレス給電システムを産業機器分野において世界初の実用化にこぎつけるなど着々と事業展開を進めている。
Read MoreSoft Bankが英半導体設計大手のARMを英国市場最大の約3.3兆円で買収を完了させた。SBが売り上げ、純利益、営業利益ともにドコモを超えた2013年以降、孫社長の海外事業の拡大は手を緩めることがないように見える。2006年に英ボーダフォン買収額1兆7,500億円、2013年7月に米国の通信キャリアSPRINT社も1兆8,000億円で子会社化したが、ARMの買収は、その金額をはるかに超えているM&A案件であった。 これらの巨額M&Aは、孫社長の野望と経営手腕に衆目が集まるが、技術的なシナジーについて詳述している記事をみかける機会が少ない。そこで、Soft Bank、ARM、Sprintが出願、もしくは権利を有しているUS Application Patentを収集し、各社の研究開発の傾向、最近の潮流、三社の共通領域、今後向かう領域について俯瞰解析を実施した。
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