2015年11月に石油元売り国内2位の出光興産と同5位の昭和シェル石油が両社の経営統合に基本合意した。本統合により生産量や生産効率の面で向上が見込まれ、石油元売り国内首位のJXホールディングスに売上高で大きく迫ることができることが当時の報道でも強調されていた。その1か月後の2015年12月、そのJXと同3位の東燃ゼネラル石油が両社の経営統合に基本合意し、出光と昭和シェル (約7兆6000億円) の2倍近い約14兆3000億円に達する石油元売会社が誕生した。再編の波が押し寄せる石油元売り業界だが、統合の背景には石油需要の減少がある。本レポートでは、出光、昭和シェルも含め、統合により生じうる技術的補完関係や、今のところ再編に関わっていないコスモエネルギーホールディングスの強み技術領域について明らかにし、石油需要の減少に抗いうる原動力の有無について考察する。
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近年、情報科学に係るキーワードとしてコンテキストアウェア (Context aware) という表現が多く見られるようになって来た。コンテキストアウェアは文字通りに理解するのであれば、「文脈や脈絡の気づき」といった意味になるが、ITの世界では「コンピュータがその先の状況や変化を捉える」といった意味合いで利用されている。コンテキストアウェアは今後のIT関連サービスにおいて重要な概念となると考えられるが、コンテキストアウェアという「文脈」のなかで、どのようなことが考えられているのかが不明瞭である。そこで、コンテキストアウェアを含む学術文献を収集し、その全体像の把握と応用先に関する分析を試みた。
Read Moreインターネットやスマートフォンなどの普及に伴い、ソーシャルネットワーキングサービス (SNS) が活発になっている。SNSの主たる目的はコミュニケーションであるが、そこには多種多様かつ大量の情報、いわゆるビッグデータが存在していることになる。そのため、SNSから情報を抽出し解析することで、コミュニケーションとは異なる目的への応用が検討されている。今後さらに広がりを見せることが期待されるSNS情報の活用であるが、研究開発はどのような状況になっているのであろうか。ここではSNSを研究対象に含む学術文献をリソースとしてクラスター解析を行うことで、SNSに係る研究開発の取り組みについて分析を行った。
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