Posts in レポート
自転車の技術開発動向とホワイトスペースを読み解く

今回は環境に優しく健康にも良いことで再注目を浴びている「自転車」の技術について分析する。自転車と言えば人力で操縦する、原始的な構造を持った古典的な移動器具だと認識している方もいるかもしれないが、例えば素材の軽量化や変速ギアの構造によって力の伝達効率を高めたり、IoT技術との融合であったり、今後の技術開発の可能性は多岐にわたると言えよう。
また、筆者は自動運転車の技術動向について調査する機会が最近増えており、もしかするとこの自動運転技術の一部が自転車にも応用展開されるのでは、という事前仮説を持ったため、今回の分析テーマに選定した。

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食品の長期保存技術に取り組む企業と着目課題

「デイリーストックアクション (DSA)」とは、“日常的常温保存可能食品を一定量ストックしながら食べていこう”という家庭用備蓄推進活動であり、日常的な短時間調理に活用できつつ、災害用の備蓄食料も保持できるというコンセプトである。こうした活動は災害時だけでなく、食品ロスの削減にも有益である。
しかし、食品は何も手を加えなければ腐敗や品質劣化が進む。加えて健康志向の高まりによる保存料など添加物不使用の食品ニーズに応える必要もあり、食材の生産や加工、流通など各フェーズにおける技術開発が進んでいると考えられる。そこで、日本国公開特許公報を用いて、食品を長持ちさせる技術に取り組みや課題について明らかにする。

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特許技術視点から見る中国ビデオ・動画配信会社

最近、日本の若者ではショート動画アプリと言えば「TikTok」が良く利用されている。一方で同サービスは、昨年米国トランプ政権が米国におけるサービスの提供を禁止するというニュースで話題になった。中国本土だけではなく、米国、日本、インドおよび東南アジアにもビジネス展開している中国発の動画アプリが注目される中、急成長している中国ビデオ・動画市場において特許技術の視点から各社の注力技術領域を比較したうえ、一部企業の戦略方向性を探索したい次第である。本レポートでは、中国国内の公開技術特許情報からビデオ・動画の直近技術動向を分析した。

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日立製作所 特許から見た上場子会社のグループ再編

2019年4月、日立製作所が主要子会社の1つである日立化成の売却を検討していることが報道されて以降、複数の有力子会社の再編を進めている。日立化成は昭和電工に売却、日立ハイテクは日立製作所の完全子会社となった。日立金属は一次入札段階に進み米ファンドなど4社が応札し、日立建機は2割程度の持ち株を残し売却との方向性が示された。日立製作所の東原敏昭社長が「2021年度までに結論を出す」と語ったようにグループ再編の方向性が決定したと考えられる。
そこで今回は日立グループの再編の背景を技術の観点から考察するために日立製作所および有力上場子会社であった日立化成、日立ハイテク、日立金属、日立建機について解析を行った。

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【学術論文分析】学術文献から見るCOVID-19パンデミックに特有の 課題~メンタルヘルス対策の重要性~

未だ収束の見えないCOVID-19パンデミック特有の課題について考察を行うにあたり、本稿では学術文献に着目した。通常、学術文献の公開には執筆から数ヶ月~1年以上かかる。しかしCOVID-19については最新情報を迅速に得るため、公開までの期間が短縮傾向にあり、すでに解析に十分な量の学術文献が公開されている。また現在進行中の研究を俯瞰することは将来予測をする上でも価値があると思われる。そこで、これら学術文献を広く収集した上でVALUENEX Radar (DocRadar)にて俯瞰解析を行い、過去のパンデミックとCOVID-19によるパンデミックの違いの可視化を試みた。

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少子高齢化社会先進国日本 世界をリードする介護技術の新たな兆し

日本は世界に先陣を切って超少子高齢化社会を迎えるという現実に直面をしている。日本の健康寿命は緩やかに伸長している一方で、高齢者を支える成人人口の減少により、社会保障財源の確保の難しさや、医療・福祉関連従事者の人材不足など課題が山積している状況だ。そこで、少子高齢化社会先進国の日本における、介護・介助関連技術開発の全体動向を特許データから探り、特許として急激に注力されている技術、近年の新出技術を探索していきたい。

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日本における植物登録品種 (野菜) の特性俯瞰

2020/12/2に種苗法改正案が成立した。日本における新規登録品種の減少、日本品種の海外での無断利用ケースの増加問題があり、種苗育成者の権利保護ならびに品種開発活性化を目的に当改正が行われたと解釈される。日本では農産業人口は減少傾向にあるものの品種開発能力は高く、量ではなく質を維持出来る様に支援していく事は非常に重要である。
本レポートでは新規登録品種が減少傾向にある点について、特に昨今の健康ニーズと関連性の高い「野菜」にフォーカスして登録品種の特性を俯瞰解析し、今後の品種開発機会について検討する。

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特許の中の「美」 -「美味しい」の技術とプレイヤー

緊急事態宣言以降に急激に伸びた検索キーワードは「美味しいものが食べたい」だったそうだ。「長引く自粛でのストレス解消」などが理由として挙げられている。「美味しい」には、人を負の状態から救う力があるようだ。巣ごもり需要という名で食料品への支出が増え、その需要に応えるべく食品市場も活発である。この状況において、「美味しい」に関係する技術の自事業への適用については、一考する価値があるように思う。
そこで、日本国公開特許公報を用いて「美味しい」に関係する技術がどのような分野に潜み、どのようなプレイヤーが携わっているかについて明らかにする。

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素材技術分野でイノベーションを先導しているグラフェンと炭素複合材料企業

素材技術におけるイノベーションは、研究開発にも多くの投資金額を必要とする。しかし、一度開発した技術が社会に与える影響は永久に残り、大勢の人の人生を豊かにするに違いない。また、素材技術の分野は極めて広く、都市の発展に不可欠であるセメントや漆喰も入る一方で、グラフェンのように電気や熱的な応用が多いエキゾチック物質も入る。本レポートでは、素材技術の技術ランドスケープを理解した上でイノベーションの大半が起こっている主な領域と関連する主なプレーヤーを特定している。

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腕時計の技術の歴史を俯瞰する

現代において人々が腕時計を所有する目的は様々である。純粋に時刻を確認するという目的で腕時計を所有する人は少数と思われ、例えばスマートウォッチでは健康管理やメール確認等の実用的な使い方を求める人が多数であろう。一方、機械式時計を所有する人は、ステータスや自己表現の道具として身に着けたり、高級腕時計においては資産や投機の対象として所有する人もいる。腕時計にこれほどの多様性をもたらしたきっかけは人々のライフスタイルの変化からも見て取れるが、今回は腕時計の技術的な変遷を俯瞰することでこれまでの歴史を振り返る。

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新型コロナの影響を受けながら、経済回復を迎え始める中国

世界に新型コロナウイルスの感染者数が増えつつある環境の中、中国は他国に先駆けて収束を宣言し、経済の回復に動き始めた。猛威を振るっている新型コロナの幅広い打撃を受けて注目された中国において、その経済回復にはどこから着手しているのか。本レポートでは、中国直近の経済回復対策及び社会動向の探索を目的とし、中国ネットメディアの一般公開情報から収集した中国語のネットニュースを分析した。

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デジタルシフトで注目されるXR技術動向とプレイヤー

コロナの影響もあってデジタルシフトが進む中、コミュニケーションを支援する技術として、仮想現実・拡張現実・複合現実を総称したXR技術が注目されていくであろう。今後、アフターコロナを見据えて参入するプレイヤーも増えていく可能性もあるが、この波が来る前からXR技術に取り組んでいる企業が強みを発揮していくと期待できる。そこで本レポートでは、VALUENEX株式会社が提供するTechRadar Visionを用いて、日本国公開特許公報データをもとに、XR技術に関する動向とプレイヤーを分析して明らかにした。

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ジオエンジニアリングはSDGs達成および温暖化対策の鍵となるか

地球温暖化に対する新たな対策として近年注目を浴びているのが「ジオエンジニアリング」と呼ばれるものである。世間で良く知られている環境対策は「温室効果ガスの排出を少なくする」といった川上にある対策であるが、ジオエンジニアリングは出してしまった二酸化炭素を回収し二次利用したり (CCUS)、地球に届く太陽光を遮ってしまい、地球を冷却する (太陽放射管理)といった川下の環境対策と言える。そこで本解析では、ジオエンジニアリングを構成する主な概念であるCCUSと太陽放射管理に関する技術の把握とトレンドを紐解くことを目的とする。

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古くて新しい「うま味」に関わる技術開発の変遷とプレイヤー

日本人にとってはなじみ深い「うま味」だが、実際に存在することが認知されたのは比較的最近であり、2000年に舌の感覚細胞にグルタミン酸受容体が発見されたことによる。うま味は欧米人から見ると比較的新しい基本味であるが、日本食が世界的に注目されている今、日本の食品産業が世界と戦う一つのツールになる可能性がある。
そこで日本国内でのうま味に関わる技術開発がどのように進められているか、またどのようなプレイヤーが携わっているかを明らかにするために、うま味に関わる技術ポートフォリオとその変遷を1993年以降に公開された日本国公開特許公報をもとに分析した。

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印刷関連業界の今後はどうなるか? Phase2:近年注力している技術領域探索 (印刷業界編)

2020年1月、Phase1として「印刷業界」「製紙業界」「インク業界」の3業界について、開発技術の現状把握を行ったレポートを執筆した。本レポートはそのPhase2として、印刷業界において近年注力している技術領域を探索していく。
印刷業界においては、業界のガリバーである大日本印刷と凸版印刷の2社が業界の技術を牽引しているが、特許出願のマクロ俯瞰においては上記2社の技術領域に大きな差異が見られなかった。そのため、今回は印刷業界における直近の技術領域を探索することで各企業における差別化要素を探索し、今後の業界の方向性を確認する。

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