YAZAKI

 

Yazakiロゴ

社名
YAZAKI INNOVATIONS, Inc.

POINT

  • 短期集中プログラム、「ブートキャンプ」をきっかけに導入。その後2つの新規事業領域への挑戦が決定した。
  • 自社技術の強み弱みを客観的に捉えることができ、挑戦すべき事業領域が分かり易くなった。
  • プロジェクト参加者同士で俯瞰図を見ながらあれこれと話し合うことで、コミュニケーションを活性化できる。
 
 

秋元 秀昭(ハンク)
オープンイノーベーショングループ
ヴァイスプレジデント
 
JP EN

所属部門のミッションや、ご自身の業務はどういったものになりますでしょうか?

Yazaki Innovations, Inc.は、矢崎総業(株)のディスラプティブテクノロジー子会社であり、矢崎総業(株)は46カ国で事業を展開する日本の民間企業のコングロマリットで、約24万人の従業員を擁し、自動車、輸送およびモビリティ産業から消費財、商業ビル、ガスおよびソーラー発電システム、産業用空調システム、環境サービス、リサイクル、農業、介護に至るまで幅広い製品ポートフォリオを持っています。Yazaki Innovations, Inc.は、Yazakiのグローバルな製品ポートフォリオ、製品開発、製造、およびビジネスの強みを結集し、迅速かつ機敏なアプローチで革新を追求しています。その結果、Yazaki Innovationsは潜在的な課題に直面しており、2017年以降、主にシリコンバレーに焦点を当てて、新しいビジネスモデルやサービスを導入するための活動に取り組んでいます。

弊社のサービスの導入に至った経緯は何でしょうか?

シリコンバレーの特性をもっと広く矢崎グループで活用できる様に、短期集中プログラム、「ブートキャンプ」の開催を検討していました。VALUENEX様がVALUENEX Radarを活用した同様のプログラムを行ったお話を伺い、弊社で構想していたプログラムにマッチしたため、導入に至りました。

導入に向けた社内調整では、どのようなハードルがあり、それをどう乗り越えたのでしょうか?

会計年度が既にスタートしていた後に企画、ブートキャンパー募集を図ったため、各拠点で予算や送り出すブートキャンパー人材の確保がされておりませんでした。そこで、キャンプ運営費用を弊社(米国現法)で全額負担、旅費は各拠点持ちという方策に切り替えたところ、賛同してくれた欧州拠点から1名送り出してくれる事になりました。欧州拠点長の先見の明により実現しました。

 
 

自社の強みや弱み、挑戦すべき事業領域を客観的に捉えられるようになり、 なぜなぜ地獄からの脱出に成功


 

サービス利用当初の自分に何かアドバイスするとしたら、どんな事をお伝えしますか?

「企画は予算編成の前に完成させよ。」

弊社のサービスを御社内で浸透させるために、何か組織として取り組まれていることはありますでしょうか?

共同で行わせてもらっているブートキャンプは、2~3回のピッチ機会があります。その機会に、海外地域本社長、日本本社関係者にも参加を促し、VALUENEX Radarの活用シーンを実際に弊社のケースに当てはめて確認できる機会を設けています。まだ、「うちでも使ってみたい」という具体的ニーズ迄辿り着いておりませんので、まだまだ宣伝が足りないようです。

 
 

特許分野が事業性格上偏っているのを見て笑ったり、「ここは何?」と空白領域を参加者同士で探索するなど、 コミュニケーションのきっかけにも!


 
 

弊社サービスからどのようなアクションや成果へ繋がりましたでしょうか?

VALUENEX Radarで弊社の全特許、競合他社の特許等々の俯瞰解析をしながら弊社の強みを活かして3つの新事業領域を割り出し、更に2つの事業領域に絞ってチャレンジする事が決定されました。ブートキャンパーは提案して終わりでなく、その新規事業の立ち上げ実行リーダーとして帰国後も活動を具体的に進めています。

弊社のサービス導入前と導入後で何が大きく変わりましたでしょうか?

自社の強みや弱みを自社特許と他社特許を俯瞰図を通して客観的に、しかも視覚的に捉える事ができ、提案された新規にチャレンジするべき事業領域も分かり易くなり、なぜなぜ地獄から脱出する事ができました。

弊社の俯瞰解析はある種のコミュニケーションツールという位置付けでもありますが、プロジェクトを通して御社内のコミュニケーションは改善されたと思いますか?

何十万という弊社特許情報が見事に1枚の絵に収まり、しかも弊社の事業性格上偏って集中している辺りが笑いを誘い、また、「ここは何?」と参加者であれこれと探索する良い機会となりました。

社内のコミュニケーションツールもありますし社外のコミュニケーションツールとして俯瞰図は利用可能だと思いますか?

弊社米国現法はオープンイノベーションに取り組んでいます。この俯瞰図を公開する事によって弊社の弱いゾーンや強化したいゾーンを明示して、そこを補完する技術を有するスタートアップ等との連携に役立つと考えています。

会社の評価や価値評価というインパクトに俯瞰図は使えると思いますか?

様々なパラメータを入れて俯瞰図を作ってみると、面白い評価図ができるかもしれません。膨大なスタートアップ探索と情報整理、評価をしているVCやCVC等の標準ツールになる日もありかもしれません。

弊社のサービスを通して、今後ご担当業務をどのように推進するご予定でしょうか?

来期(7/1/2024~)のブートキャンププログラムにも活用させて頂く予定です。また、そこから発展して新規事業開発標準ツールとして活用できないか検討していく予定です。

弊社のサービスの導入を検討している企業に何か一言あればお願いいたします。

一度自社の全特許をVALUENEX Radarに入れて俯瞰図を作ってみる事をお勧めします。今迄見えなかった新しい視界が開けると思いますので。

インタビューへのご協力誠にありがとうございました。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。


掲載内容は取材当時のものです (2024年8月26日掲載)
 
 
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