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「俯瞰図」というテキストのビッグデータ解析結果を表現した二次元マップ(俯瞰図)からさまざまな情報を読み取り、企業戦略に活かしてもらうサービスをグローバルに展開するVALUENEX。テキストデータであれば、業界・業種を問わず俯瞰図作成は可能であり、誰でもデータをエビデンスとした意思決定ができるというメッセージを発信し続けている。しかし、各分野におけるテキストデータの活用用途や課題はさまざまであり、データ解析の在り方もそれぞれ異なってくる。誰でも使えるテキストデータ解析のソリューションを提供したいと考えているVALUENEXは、各分野の専門家にこの点についてのご意見を伺いたいと思っていた。今回、幅広く多様な分野におけるエキスパートのネットワークを持ち、適切な有識者をご紹介いただけるビザスクの協力を得て、VALUENEXと専門家による対談の機会を得ることができた。
 昨年より世界中で猛威を奮う新型コロナウイルスにより、医療やヘルスケアはいまや最も注目を浴びている分野となっている。ヘルスケアに関するデータも多く存在し、データ活用に対する考え方も先進的な分野だ。そこで今回、メディカル・ヘルスケア分野のエキスパートの方に、本分野におけるテキストデータ解析の課題や、考え得る活用用途についてご意見を伺った。
 

対談者 • Profile

 
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妹尾 恵太郎
Keitaro Senoo

般社団法人ヘルステックイノベーション研究センタ
代表理事 

2006年滋賀医科大学卒業。2008年4月より3年間、心臓病センダー榊原病院 循環器内科にて医師として勤務した後、心臓血管研究所 循環器内科へ転籍。2014年4月~2016年1月、バーミンガム大学 循環器内科のリサーチフェローを経て、2016年2月に康生会武田病院 不整脈治療センターにて従事。2018年3月より、京都府立医科大学 不整脈先進医療学講座において特任助教として勤務。2020年4月より同大学講師となる。2018年よりヘルステックイノベーション研究センターを立ち上げ、代表理事を兼任。 

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宮崎 俊


Shun Miyazaki

VALUENEX株式会社 
ビジネスコンサルティングユニット長 

東京大学大学院薬学系研究科を修了後、 総合化学メーカーの製薬事業部門に入社。 安全管理部門に4年間従事後、医療系コンサルティング会社に転職、コンサルティング部門に7年間従事。当部門にて、主に医療用医薬品メーカーの製品戦略・新規事業戦略支援の他、組織・社内プロセスの最適化支援など多岐にわたるコンサルティング業務を経験。その後VALUENEX入社。製薬業界を中心とした製品戦略 (上市戦略・マーケティング戦略)、新規事業戦略策定支援を推進している。​

 

1. メディカル・ヘルスケア分野でのデータ活用

 

宮崎: メディカル・ヘルスケア業界のデータ活用については、いろいろともうすでに活用してるかと思いますが、その中で、テキストデータを活用されてる場面や事例があれば、教えていただけますでしょうか。

妹尾: テキストデータというと、医療録とかそういうところでしょうか。

宮崎: そうですね、あとは電子カルテであったり文章情報全般ですね。

妹尾: なるほど。おそらく他の先生方にも聞かれてるかもしれませんが、なかなかメディカル情報ってとれないんですよね。いわゆる医療録といわれるものですけど。病院に来る前の情報となるパーソナルヘルスレコードとかは、活用したりしますが。ただそれを医療データ、つまり病院内のテキストデータと統合するのは、やはり今の段階ではなかなか厳しくて。個人情報がどうしても入るので、活用可能なデータ取得に人手がかかってしまい、難しい部分があります。ですので、データ活用というと、テキストより数値データの方がメインになりますね。

宮崎: そうですよね。

妹尾: 数値データ、つまり検査データなどを、病院内データから活用することがほとんどですね。

宮崎: その数値データの解析についてお聞きしたいのですが、どういった目的で解析をすることが多いのか、また最近のトレンドはございますか。

妹尾: 今は、心電図検査データを大量に取り込み、マシンラーニングをさせて、疾病診断の予測を研究に利用することが、世界的にも循環器内科の不整脈部門でトレンドにはなってますね。

 
“データ活用というと、テキストより数値データの方がメイン。病院前の数値データと病院内のテキストデータは統合できていない”

宮崎: 未病、診断、治療、経過観察といったペイシェントジャーニーのステージで考えると、未病や診断フェーズでの活用が増えているということでしょうか。

妹尾: ペイシェントジャーニーでいくと、予防とか未病というのは病院内データではなく、病院前データになります。ですので、診断フェーズ以降での活用になってきます。診断後、治療フォローアップの手助けにするなど病院内データを用いてることがほとんどです。一方でパーソナルヘルスレコードとかは病院前データになるので、予防とかコンプライアンスのために活用されています。病院前データと病院内での医療データの利用は分断されていて、統合ができていない、そういった現状のリミテーションというのは感じています。

2. ヘルスケアインフォマティクス技術の俯瞰図を見て

 

宮崎: ヘルスケア分野でのデータ活用ということで、ヘルスケアインフォマティクス、いわゆるヘルスケアに関する情報の処理や取り扱い、通信といった技術に焦点をあててみたいと思います。今回、ヘルスケアインフォマティクスに関する特許情報を解析しました。特許情報は出願年、出願人、概要文などの情報が定型化されており、必要な情報が抜け漏れなく含まれているため、解析するには優秀なテキストデータでして。特許データ解析結果を俯瞰し、何か気付きや医療シーンでの活用が見つかれば良いなと感じております。

 まずはこちらの俯瞰図をご覧ください。ヘルスケアインフォマティクスに関するどのような技術が存在するのかご確認いただけるかと思います。ヒートマップ内に23,000件の特許データが配置されております。配置のされ方は、特許データ内の文章の内容が近しいものが近くに配置されるよう、二次元のマップ上に表示されています。

 
 

宮崎: またデータの密集度が高い部分が赤くなっています。こちらは類似した特許が多く集まっている、いわば、その周辺の技術開発が盛んであることが想定できます。一方で、青い部分や何もない黒い部分は、逆に特許として技術開発があまりされていない分野ということになります。

 全体としての傾向としてご説明しますと、特許データが密集している箇所は、「医療画像」に関する技術や「バイタルデータ」です。「医療記録」、「投薬(処方)」に関する特許も、中央に集まっております。その外側には、「眼」、「血糖」、「輸液」、「運動・活動」、「治験・臨床試験」に関する特許があります。さらに外側をご覧になっていただきますと、「DNA」や「血管」、「脳活動」、「神経刺激」、「歯」、「食生活」があります。

 まずこちらをご覧いただきまして、第一印象としてどのようにお感じになられましたか。

妹尾: 「医療画像」に関する特許が多いということですよね?それは多いであろうと思います。

宮崎: 全般的にはそれほど違和感はないということでしょうか。この辺りの技術開発は、最近盛んなはず…などございますか。

妹尾: そこまではこの俯瞰図では分からないです。俯瞰図に記載されているキーワードが、ざっくりしているので。例えば、VRがどこに入るのか、分からないですよね?また「ePRO」が「医療機器」に含まれるのか、「治験、臨床試験」、もしくは「バイタルデータ」に含まれるのか…色々と混じってる可能性がありますよね?カテゴライズが大きいので、おそらくここに含まれるだろうなって推測するしかないような印象です。

 
“俯瞰図のキーワード部分は専門家からアドバイスをもらうことで、俯瞰図の利用価値があがると思う”

宮崎: 確かにそうですね。今回、解析に用いたデータ件数は約23,000件と膨大になっており、その膨大なデータの全体像を把握できるようにしたものがこの俯瞰図なので、俯瞰図上のラベル、キーワードの部分が、大きな分類になってしまっているのかもしれません。

妹尾: なんというか、一貫性がないなと思って。「血管」とか「眼」は、疾患とか臓器ですよね。これに対し、「バイタルデータ」というのは、また別の次元の話と言いますか…臓器の反応、例えば目の瞳孔の反応とか、バイタルデータになるわけで…少し違和感があります。

宮崎: 人間が分類する場合、ヘルスケア関係だと疾患領域で分けるとか、ある程度軸を持って分類すると思います。一方で弊社の俯瞰図の特性として、客観性を持たせるために、あえてそういった特定の軸を持ち込まないよう配慮しています。最初から先入観をもって分類せず、機械的に表示することで、見えなかった集積が見られ、新たな発見につながるのではないかと考えています。

 ただ、そのため、今ご指摘いただいたように、何か特定の疾患領域みたいな言葉でまとまる場合もあれば、とてもハイレベルな言葉でまとまってしまうこともあり、レベル感が不揃いになるケースがあります。そういった場合は、全体像を確認した後に関心のある個所や疑問のある個所をピックアップし、さらに細かい解析を実施したりします。

妹尾: 例えば、「血糖」と「バイタルデータ」を見たときに、血糖値の変化が、バイタルデータに含まれている可能性もあるわけですよね。つまり、「血糖」という分野ではなく他の分野における特許として出願されている可能性があるけれど、そういった部分をうまく拾え切れないっていうリスクがありますよね?

宮崎: はい、そういったリスクが考えられる場合は、この全体像を表した俯瞰図上から「血糖」を切り取るのではなく、解析の元データを用意する段階で、「血糖」という言葉を含む特許データを抽出して、解析にかける、という手法になるのかなと思います。そうやってテーマを特定していくことで、段々と詳細ができていくといった流れになります。

 ただ、ご指摘いただいた点は大変ごもっともだと思います。特に医療のような専門性の高い分野においては、こういった大きな分類での俯瞰図を見せられても、抽象的すぎて解釈がしづらくなるというのは納得です。キーワードをもっと現場の人間にとってわかりやすく定義する必要があると思います。

妹尾: そうですね。この俯瞰図だと、「血管」、「眼」、「脳活動」、「神経刺激」などは、僕からするとイメージしにくい単語ですね、どちらかというと。「眼」というより、「VR」とか書いてもらったほうが分かりやすいかなと思います。「脳活動」は、おそらく「SAS」とか「睡眠時無呼吸症候群」のほうがイメージしやすいですね。

宮崎: なるほど。もっと具体的なキーワードや、各キーワードのカテゴリ統一ができてくると、見やすくなりそうでしょうか?

妹尾: だいぶ変わると思います。「治験」とか「臨床試験」などは比較的レベル感としては分かりやすいかもしれませんが、真ん中辺りの「医療記録」は具体的に何の記録だろうという話になります。

宮崎: そうですね。この俯瞰図を、実際に弊社のツール上でご覧いただくと、各特許データにどういったキーワードが含まれているかを確認することは可能です。そちらを専門家の方にご覧いただくと、ここってこういう意味でまとまってるのか、というところがご理解いただけるかなと思います。まぁ、でも他部門の方が見ると、やっぱりわかりづらいなって感じてしまうかもしれませんね。

妹尾: そうですね。自分の専門外のところだと、ちょっと想像しづらいかな。循環器だったら、「画像」とか「バイタル」とか「臨床試験」については分かります。でも「歯」と言われても…分からないなって感じがしましたね。

宮崎: やはり俯瞰図のキーワード部分は、専門家だったらこういった切り口で見るなどアドバイスをいただいて作成したほうが、俯瞰図の利用価値はあがるとお考えですか?

妹尾: そう思います。パッと見たときの感覚とか、専門家の意見を聞いた方が良いかと思います。

3.   メディカル・ヘルスケア分野における特許データ解析の活用ポテンシャル

 

妹尾: 例えば新しく特許申請したいとなった時、他分野から面白いアイデアを引っ張ってきて、自分の分野に持っていきたいという希望があります。循環器じゃない分野でこのようなことができている、その技術を循環器で応用できないかな、みたいな。そういったことを教えてもらえるのであれば、大いに活用したいなと思います。

宮崎: あえて専門外の分野を見てみたい、ということでしょうか。

妹尾: そうです。そのほうが面白そうだなと思います。他の分野だとこういったことが流行ってるんだ、というようなことがわかるってことですよね?

宮崎: はい、そうです。

 
“あえて専門外の分野を見てみたい。他分野のところから面白いアイデアとかを引っ張ってきて、自分の分野に持ってきたい”

妹尾: であれば、循環器だけではなく他分野の俯瞰図も並べてみたら発見がありそうだな、と。循環器だとここが強いけど、呼吸器内科だとこちらの方が強いんだね、みたいな。もしかしたら他分野のこれって循環器でもいけるんじゃないの?とか。他には、日本だけでなく世界的に見るとか、時系列で見る、などできたらさらに良いですね。10年前と比べると、ここの領域がだんだんこう移ってきてるな、と。そうすると、循環器、呼吸器、産婦人科でのそれぞれのトレンドの移り方が違ってきている、ということが、時系列で分かると、また新たなインサイトを与えてくれるんじゃないかと思います。意外とそこを狙えてないだけで実際は狙えるのではないのか、あるいはここは循環器だからだめなのか、とか考察を広げられるので、有意義かもしれないですね。

宮崎: 貴重なご意見ありがとうございます。隠れていたポテンシャルを発見するという点では、こういった全体像の俯瞰って面白そうだなという印象でしょうか。

妹尾: そうです。そんな感じです。

宮崎: おっしゃっていただいた、時系列に見れたらいいというお話ですが、それも可能です。特許の出願年という軸を俯瞰図に加えて技術トレンドの推移を表したものがこちらです。

宮崎: こういった時間の経過とともに変化する技術トレンドを見るというのも、また違ったものが見えてきたりします。

妹尾: 逆に教えてもらいたいんですけど、特許が多い領域と少ない領域とがありますが、多いければ多いほど良いというものではないし、少ないからといってチャンスがあるということでもないですよね?

少ないには少ない理由があって、多いところはレッドオーシャンかもしれないしっていう。

宮崎: おっしゃるとおりです。特許件数が多ければ多いほどいいのかという点について、場合によっては、ただ単に件数が多いだけという話も十分あるかと思います。

妹尾: 周辺の特許も含めて、4つ、5つを一度に出願しているケースですよね。

宮崎: そうです。そういう時に、何が有益な特許なのか否かを見分ける一つの指標となり得るのが、その特許の引用件数です。

妹尾: なるほど。

宮崎: つまりその特許はどれだけ参考になったか、という点を確認します。

妹尾: それは良いと思います。

 
“俯瞰図は、ブルーオーシャンの種を探す一つのヒントになる”

宮崎: あともう一点、企業の参入数も参考になります。俯瞰図からどれだけ多くの企業が参入しているのかということもわかります。技術開発が活発ということは、おそらく多くの企業がそこに芽があるだろうと考え参入しているのでしょうが、参入企業数が多ければ多いほどレッドオーシャンだという解釈もできます。逆に、特許件数が少なければブルーオーシャンなのか、というとそうとも言い切れない。ポテンシャルがあるのにあまり気付かれていないだけの場合もあるし、現実的にこの技術は厳しいから皆が参入していないという、両方のケースがあると思います。残念ながら、この俯瞰図だけでブルーなのかレッドなのかを完全に判定するのは、今の段階では難しいのかなと思います。ですが、ブルーオーシャンの種を探すっていう観点では、俯瞰図も一つのヒントになるのかなと思っています。

妹尾: そうなるといいですよね。特許件数がゼロ、つまり真っ黒で何もないところだってブルーオーシャンの可能性があるわけじゃないですか。

宮崎: はい、そうですね。

妹尾: そういう方が面白いかなと僕は思いました。

宮崎: そうなんですよ。明らかに過密状態になっちゃってるところというのは、多分皆さんが注目している領域であり、多くの方々にすでに知られている技術とも言えますよね。一方で過疎エリアや真っ黒な部分にむしろ着目してみると、実はまだ他の方々が気付いていない芽があるんじゃないかという期待もできますよね。

妹尾: わざわざ、ライバルの多い過密状態エリアに進出したくはないですもんね。

宮崎: そうですね。過密状態エリアが自分の強みであるなら良いんですけどね。

4.   メディカル・ヘルスケア分野における非特許データ解析の活用ポテンシャル

 

宮崎: こちらの俯瞰図は特許データを解析したものですが、他にもテキストデータであれば解析ができます。例えば論文データです。

妹尾: 論文データでこういった俯瞰図を作るということでしょうか。

宮崎: はい。論文などテキストを全部確認はできないけれども、全体の傾向は見てみたいなということはありますか。

妹尾: 論文に関してはテキスト全部読まないとわかんないですからね。キーワードだけではちょっと不十分かなと。ですので、論文については俯瞰図って感覚的にフィットしないですね。ただ、先ほどもお話ししましたが、他分野の論文状況がどうなってるのかが分かるのであれば良いかもしれないです。例えば、このヘルスケア分野って、基本的にメディカル以外の分野とのコラボレーションが大事なんですよ。例えば医療機器とかだと、エンジニアリング、工学部系ですよね。工学系の論文はなかなか読み込みませんし、読んだとしても詳細は分からないですし…でも知識は入れておかないといけないところもあります。
 エンジニアリングの論文などを、こういった俯瞰図で教えてもらえるのであれば、ここと共同研究や協業ができるかも、とかわかりますよね。最近、VR関連のエンジニアリング論文が盛んに出てるな、メディカルとVRがくっついたらどうかな、とか。今、僕はそれをアナログで見ているんですけど、専門外のことなので正直大変だなと思いながらやっているんです。専門外のことを調べたい時に、全体的な傾向がパッと分かったらいいな、と思いますね。例えば、循環器科ってあんまりDNAとそんなに関係ないので、アナログなやり方だとDNAには着目しにくい。でもこういった俯瞰図で見てみたらDNAに関する論文がずいぶんトレンドになっているなどがパッと分かる、とかなら、勉強にもなるしアイデアももらえるし。アイデアを提供してくれるツールとして使えるんだったら、使ってみたいなと思いますね。

 
“専門外のことを調べたい時に、全体的な傾向がパッと分かったら勉強になる。アイデアを提供してくれるツールなのであれば使ってみたい”

宮崎: 我々のコンセプトと言いますか、隠れている物をつなげるっていうところを、俯瞰図で実現できないかなと思っております。マッチングというか相性の良いモノ同士をつなげると言いますか。例えば、スタートアップ探索も可能です。事業内容や技術、どんな強みを持っているスタートアップなのかといった情報が掲載されているデータベースがあるんですね。そちらを解析にかけると、また面白い俯瞰図ができたりします。有名なスタートアップなら皆さんご存知でしょうけど、まだ知られていないスタートアップとか、業界違いであまりキャッチアップしていなかったところだとか、そういったところを拾い上げることもできるのではないかな、と。

妹尾: そうそう、そういうことは、知りたいですね。今、医療関係のベンチャーとかスタートアップってとても増えていますよね。その中で、研究者や先生の研究内容やキーワードにマッチするような会社がパッと分かって、紹介してもらえるのであれば、凄く良いと思います。自分のキーワードとくっつくようなキーワードを持ってる会社。あれば願ったり叶ったりですね。

 
“研究者や先生の研究内容やキーワードにマッチするようなスタートアップがパッと分かるなら、凄く良い”

最後に

 VALUENEXが目指すのは、ビジネスシーンにおける様々なプロセスでビッグデータ解析が当たり前に利用され、人間の洞察力を最大限引き出すことで、イノベーション創造の礎となることである。VALUENEXテクノロジーは、あくまで人間の発想力促進のための補助であり、常に偉大なのは人間の知力であると知っている。人々の想像力をより掻き立てるツールであるために何を改善すべきなのか、今回の対談では大きなヒントを得ることができた。また、メディカル・ヘルスケア分野におけるテキストデータ解析には、病院内データの取得は困難であることは理解しつつも、活用ポテンシャルが十分にあることも実感できた。今後のVALUENEXのソリューション改善および活動指針に活かしていきたい。

 今回の対談を終えて、専門家の関心が他部門に向いており、常に自部門とのコラボレーションの種を探索している実態に、驚きと共に深く納得した。今や新しい発見やインスピレーションの種を他部門に見出そうとする傾向は、メディカル・ヘルスケア分野に限った話ではないように感じている。業界や業種を超えたアイデア創出プラットフォームはやはり必要であり、VALUENEXの目指す方向性と合致していることを確認できた。このことは私たちVALUENEXにとって大きな収穫であり、また自信にもつながった。この実り多き対談を実現させてくれたビザスクには、改めて感謝の意を表したい。

 VALUENEXが提供する俯瞰図作成は、最終的に意思決定を行うまでのプロセスにおいては序盤の作業であり、さまざまな知識や経験を持つ人間が考察・議論を行い、俯瞰図から着想を得ることが最大の山場である。各分野のエキスパートによる考察は、現実的かつ効果的な戦略立案に殊更重要であることは言うまでもない。ビザスクのような高品質な人材ネットワークサービスと合わせて弊社サービスを活用することも一考の価値があると思われる。

VALUENEX 分析レポート

 今回の対談で使用したヘルスケアインフォマティクスの特許データ解析については、解析結果と弊社データサイエンティスト/コンサルタント宮崎による考察を簡潔にまとめたレポートがあるので、以下に紹介する。

ヘルスケアインフォマティクスの技術動向俯瞰

 

 VALUENEXは、時事問題や市場トレンドをテーマとした特許データ解析を行い、俯瞰図に弊社コンサルタントによる考察を加えた簡易レポートを発行しており、弊社HPよりダウンロードできるようになっている。今回のレポートの他にも、フードテックや宇宙開発、M&A検証など幅広いジャンルのレポートを掲載しているので、興味のある方はぜひこちらからダウンロードしていただきたい。

※分析レポートのダウンロードには、フォームへの記入が必要です。

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株式会社ビザスク

「知見と、挑戦をつなぐ」をミッションに、世界中のイノベーションを支えるナレッジプラットフォームを運営。国内外約13万人の知見データベースを活用し、新規事業開発における業界研究やニーズ調査、人材育成、グローバル進出等、様々な課題の解決に、テクノロジーと高度なオペレーションで個人の知見をピンポイントにマッチングしている。第4回「日本ベンチャー大賞」経済産業大臣賞(女性起業家賞)を受賞。経済産業省より「J-Startup企業」に選出される。2020年3月10日、東証マザーズ上場。

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VALUENEX株式会社​

VALUENEX は、世界中の多種多彩かつ大量な文書情報を俯瞰解析+可視化するビッグデータ解析ソリューションを用いて、さまざまなビジネス戦略へ繋がるインサイト (気付き) を得るサポートをしています。独自開発した アルゴリズムを基盤とするビッグデータ解析SaaSツール「VALUENEX Radar」と、数多くの経営課題にお応えしてきた経験豊富なコンサルティングサービスも含めたトータルソリューションを提供しています。

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