特許ポートフォリオ分析による動向の理解と機会の特定
EVENT DETAILS
2017年9月21日(木)
13:00 ~ 17:00
The Royal Institution
ロンドン
概要
2017年9月21日に、イギリス・ロンドンにてVALUENEXセミナーを開催します。今回は、世界各国の企業に対してグローバル進出のコンサルを手がけるIntralink社と世界的な知財コンサルティングファームであるClearViewIP社と共同です。
事後レポート
2017/9/21に、ヨーロッパで初めてとなるセミナーをロンドンで開催しました。事業会社だけでなく、VC、銀行、IPコンサル、弁護士等の方々にも参加していただき、レベルの高い議論を交わすことができました。下記に各講演内容について簡単に紹介します。
Technology Trend analysis of R&D Strategy on iPS Cells
まず初めに、林尚芳氏(Takayoshi Hayashi, Lead Analyst)が、VALUENEXの会社紹介および技術情報活用の重要性について発表しました。特許、論文、研究助成等の技術情報は、経営・事業・R&D・知財戦略において重要な情報源です。ただ、活用においては、多種多様な情報がある点、量が膨大な点等の課題があります。そこで、これらの情報源の特徴を整理しつつ、幹細胞・iPS細胞研究の俯瞰解析を事例に、情報源の違いよる得られる知見の違いを紹介しました。目的に応じて情報源を選択すること、これらのデータを融合させた分析の可能性について述べています。
続いて、中村達生氏(Dr. Tatsuo Nakamura, CEO)が、医薬業界における大きなM&A案件を事例に、俯瞰解析を活用した投資額推測モデルについて発表しました。M&Aには様々な背景情報がありますが、財務、マーケット、技術に関する情報から、投資額を推測することにチャレンジしております。特に、VALUENEXの俯瞰解析によって算出される指標である「買収先のR&Dの広さ」は、重要な説明変数の1つとして捉えられています。今後は、実案件でも投資判断に利用できるような推定モデルに磨いていきたいと考えています。
The Possibility of Technology Due Diligence based on IP Panoramic View Analytics
最後は、劉磊氏(Dr. Lei Liu, Consulting Manager)が、俯瞰解析を用いた技術デューデリジェンス(技術DD)について発表しました。キヤノンの東芝メディカルシステムズ買収といったM&A、トヨタ自動車のPreferred Networksへの巨額投資といったスタートアップ投資を事例としています。特に特許数が少ないスタートアップに対して、どのように技術DDを行えば良いか、ホワイトペーパーやCXOのこれまでの成果の活用方法についてアイディアを提供しています。
最後に
金融業界な盛んなロンドンでは、知財マネタイズ、M&A、技術DDについて非常に強い関心を抱いているようでした。VALUENEXでは金融等の他業界との連携を強化する等、先進的な事業展開を行っています。今後も、VALUENEXの確固たるバリューを世界にPRしていきます。